森国久顕彰会とは

森国久顕彰会は、熊本県の天草の政治家、森国久(1912―1961)を記念し、顕彰するための会です。

森国久は1912年7月10日、島原の乱の指導者、天草四郎時貞の生誕地である天草の大矢野島の近く、熊本県天草郡樋島村(現熊本県上天草市龍ヶ岳町樋島)に生まれました。

さまざまな苦難を乗り越え、新聞記者、兵役、刑事、実業家などを経験したのち、1950年代初頭から樋島村村長、龍ヶ岳村・町の初代村長・町長を務めました。いつも住民の自立を促しながら、住民の声に絶えず耳を傾け、その声を政策に反映することを心がけた、人間的魅力あふれる異色の政治家でした。

森国久は、一町一村の首長として先進的な数々の施策を実行に移したのみならず、天草諸島全体の生活基盤整備や地域振興はもちろんのこと、日本全国の離島振興のためにも懸命の努力を傾けました。とりわけその実現のために寸暇を惜しんで尽力したのは天草架橋運動でした。けれども悲しいことにその決定通知を待たずに、1961年6月なかば上京途上の熊本市内で倒れ、同月26日、旅先で亡くなったのです。

本顕彰会は、このような森国久の偉業を再評価し顕彰するために2017年(平成29年)に設立された団体です。

(注)樋島村(ひのしまむら):この村は、現在の熊本県上天草市龍ヶ岳町樋島にあたる地域で、かつては樋島という島全体で一つの村でした。